Wind Spirits
〜 第2話 〜



一行がまずやってきたのはコントロールタワーの前。
仮設テントが立てられ受付が行われている。

「うわ〜、すごい人の数だね〜。」
「それにしても・・・何だか、女の子ばかりだね。」

ほのかの言葉に一同あたりを見回す。
いたるところにグループが出来ているが、そのほとんどが女性だけである。
なかには、男性のいるグループもあるが、たいてい一人か二人と行った感じで
全体を合わせても一割いるかどうかと言ったところである。

「そう言えば、星野さん。これから私たちがすることについて
もう少し詳しく教えてくれませんか?」

美由紀の言葉に全員がうなずく。
と言うか、読んでる方はいったい何が始るのかすら、まだ教えてもらってないからね・・・

「あっ、そう言えばまだだったね。えっと、こないだの電話で『車のレースをやろう!』と、言うことは話したよね?
それで今日は、そのエントリーに来た訳なんだ。」
「えっ、それじゃあエントリーのためだけに私たちを呼んだ訳?
そのぐらい、郵送か何かででいるでしょう?」
「うん、できるよ。でも私たち、レースについてぜんぜん知らないじゃん。
そこで、講習会も一緒にやるらしいから来てもらったんだ。」
「明日香にしては、気が利いてるじゃない?」
「ぶぅ〜、なんかその言い方むかつく〜」
「まあまあ、星野さん。それじゃあさっそく受付を済ませよう。」

と言って、美由紀が受付のところへ行く。

「すいません、講習の受付をしたいのですけど・・・」
「エントリーの方は、もう済んでいますか?」
「え〜と・・・星野さん。エントリーの方は済ましてあるの?」
「うん!郵送でちゃんとしといたよ。」
「・・・星野、星野・・・・あれ?でもないよ、名前。ホントにちゃんと送ったの?」
「あっ、そうだ!、私、自分の名前で応募してないんだっけ。」
「えっ?じゃあ、誰の名前で送ったの?」

明日香は、ある人のことを指を差していった

「美由紀ちゃん。」
「え〜!なんで私なのよ〜!言い出したのは星野さんなんじゃない!!」
「だって〜、やっぱし監督になる人が代表になった方がいいかと・・・」
「まぁ、監督がまわってくることは何と無く分かってたけど、チームの代表までは嫌よ!」
「う〜、分かったよ〜。それじゃあ・・・・」

そう言ってあたりを見回すと・・・みんながいない。 まあ、普通に考えたら誰だってヤダよね。

「・・・仕方ないなぁ〜。ここは、今いない誰かの名前を・・・」
「だめです!ちゃんと責任持って、星野さんが・・・」
「・・・いいの、私で?ほんと〜に、いいの?」
「えっ、え〜っと・・・」

美由紀は何やら真剣に考えだした・・・
どうやら、明日香がチームの代表を務めた場合のシュミレートしているらしい・・・
まぁ、そこまで真剣に考えなくても結果は見えるが・・・
おっ、結論が出たみたいだ。

「・・・ふぅ・・・私か安達さんぐらいしかいないのかな・・・」

どうやら、明日香だけでなく全員をシュミレートしていたらしい・・・おそるべし!

「そっか、安達さんがいたんだね!そうしよう〜!」

そう言って、代表者の欄に妙子の名前を、 監督の欄にはみゆきの名前を記入する明日香。

「・・・ホントに監督をやるにね、私・・・」

ため息をつきながら美由紀は、書類を受け取った。

その頃、他のメンバー達は・・・

「・・・・くしゅん・・・風邪での引いたのかな〜?」
「お体の方大丈夫ですか?安達さん。」
「う〜ん、きっと誰か変な噂でもしてるのかな?」
「それより、車のレースっと事は、誰かが実際に車を運転するんだよね?」
「わ、私は・・・遠慮しておきます・・・」
「まぁ、真奈美は出来ないわよねぇ・・・」
「・・・す、すみせん・・・・」
「ここはやっぱり、スポーツをやってる森井さんがいいと思いま〜す!」
「えっ?私?・・・う〜ん、やってみてもいいかな?」
「これで、ドライバー1名決定だね!」
「あの、ところでどのような車に乗るのですか?
それに詳しいルールなども、まったく分からないんですけれども・・・」
「そう言えばそうだな・・・明日香に呼び出されて来ただけだよな〜、まだ。」

千恵の言葉に全員、うなずく。 そんな事言ってると、向こうから明日香と美由紀がやって来た。

「あっ、いたいた!も〜う、みんなどっか行っちゃうんだから。」
「・・・あ、あの・・・あ、安達さん、ごめんなさい!」
「ど、どうしたの?急に謝ったりして・・・」
「・・・実は・・・」

と言うことで、美由紀は先ほどの一部始終を話しはじめた・・・・

「え〜!ち、ちょっと待ってよ!!それ、どういう事なの!!」
「どういう事?って、そう言うことだよ。」

悪びれもなく、明日香が言う。

「そう言うことって、何も相談なしに決めるのはひどくない?」
「だって〜、このメンバーでまとめ役と言ったら安達さんしかいないじゃん。
それにもう、保坂さんには監督をやってもらうことになってるから・・・、ねっ!」
「これで、チーム代表と監督、それとドライバーが決定か〜」
「およ?もう、ドライバー決めちゃったの?」
「は〜い!私がやることになったんだよ!!」

と言って、夏穂がおもいっきり手を挙げる。な〜んだ、結構やる気じゃん。

「うんじゃあ〜、一人決定っと・・・それじゃあ、後もう一人どうする?」
「えっ?ドライバーって2人なの?」
「あれ?言ってなかったっけ?」
「何も聞いてないよ〜!そもそもルールとか、ぜんぜん話してくれてないじゃない。」
「ねぇ、それより星野さん。そろそろ時間が・・・」
「あっ、そうだったね!それじゃ〜、みんな、行こう〜!」
「えっ、え?ち、ちょっと待ってよ〜!どこに行くの〜?」
「え〜と・・・、どこだっけ?あはははは〜」
「はぁ〜、聞いてなかったのね星野さん・・・ここの3階の会議室だよ。」

と、言う訳で、な〜んも聞いてなかった明日香に代わって 美由紀が全員を連れて、建物の中に入って行く。

・・・って事でやって来たのは施設内の会議室・・・
ここには、かなりの人がいる様だが・・・

「なあ、こんなところに連れてきて何を始めるんだ?」

千恵の言葉に、全員がうなずく。

「ほら、私たちレースについてまったく知らないじゃない。だからここで講習を受けるの。」
「じゃあ、ここにいる人たちも講習を受ける人たちなんだよね?
・・・よかった、私たちだけが知らないって訳じゃないみたいだね。」
「それはそれどいいけど・・・勉強は苦手だからなぁ〜」
「私なんかぁ〜、テストの時エンピツを転がして答え書いてるよ〜!」
「ねぇ、そろそろ講習、始るみたいだよ。」
「ほらほら、そんな事言ってないで席に着く!」
「・・・は〜い・・・」

と言う訳で、講習が始った・・・

・・・1時間目・・・
とりあず全員真面目に受けているようだ・・・

・・・2時間目・・・
明日香がどこに隠し持ってたのか雑誌を読みはじめ、千恵は完全に居眠り・・・
るりかとえみるは、紙になんか書いて遊んでますね・・・。
美由紀と妙子はちゃんとメモを取ってますね、さすがだなぁ。
ほのかと真奈美の頭の上に大きな“?”が見えるのは気のせいか・・・
夏穂、晶、若菜はとりあえず聞いてると言った様子。まぁ、これが普通の反応でしょう。
・・・あれ?優の姿が見当たらないけど・・・いつ、抜け出したんだ?

「・・・・え〜、それでは、講習会はこれで終了します。
この後皆さんは、ピットの方に向かってください。そこで実際に車を・・・」

そんなこんなで、講習終了。

「う〜ん、判ったような判らなかったような・・・」
「まぁ、車を運転して一番先にゴールすればいいのよ!」
「・・・黄旗は事故があった事をしらせて、赤旗はレース中断、緑の旗は・・・」
「・・・うん?ふぁ〜〜、なんだ、もう終わったのか?」
「わ〜い、わ〜い!えみりゅんの勝ち〜!!」
「・・・・・ただいま・・・・」
「・・・はぁ〜、こんな状況で私たち、レースなんか出来るのかしら?
ほら、みんな!次の場所に移動するよ!!」
「うん?移動するの?もうちょっとでこの雑誌読み終わるから・・・」
「星野さん!なにやってるの!行くよ!!」

おぉ〜、妙子が明日香の耳をつかんで引きずって行く・・・痛そう〜
きっと、かってにチームの代表にされた事根に持ってるんだろうな・・・

「そ、それじゃあ私たちも行こうか・・・」
「う、うん、そうだね。安達さんたちを待たせちゃ行けないしね・・・」

ほのかの言葉に全員がうなずき、移動を始めた・・・
・・・明日香の身を案じながら(笑)

・・・ブウォン、ブウォ〜ン・・・

と、言う訳でここは本コース上のピットの中・・・
全員、ものめずらしそうにピット内を見てまわったり、
ピットウォールの方に行ったりしています・・・
うん?ピットの隅でしゃがみこんでる人が・・・

「・・・う〜、耳が痛い・・・あんなに強く引っ張らなくてもいいじゃん、安達さん・・・」

どうやら明日香のやつ、ここまで耳を引っ張られてきたんだな・・・

「ふ〜ん、これが私の運転する車なんだ〜」

さっそくレーシングスーツを着た夏穂が
まだカラーリングをしていない真っ白な車をじ〜っと見ています。
ちなみにレーシングスーツとヘルメットの色は、ちょっと薄めの緑です。

「え〜と、その車は来栖川自動車の『ヴァージオ』って言うらしらしいね」

美由紀が、手もとの資料を見ながらそう説明する。

「最近この車、一般道でもよく見かけるね!でもこんなに大きいもの付いてたっけ?」
「あれ〜?この車、オーディオとか付いてないし 助手席とか後ろの席とかがないよ〜!」

妙子はリアウィングを見ながら、るりかは車の中を見ながら言った。

「レース用にいろいろと改造してあるんだって。
速く走るためにリアウィングを付けたり、レースに必要ない物は取り外して軽くしたり・・・」

これまた美由紀の説明。 手もとの資料を見ながら確かめるように説明している。

「あ、あの・・・運転する人は、2人なんですよね?もう一人はどうするんですか?」
「え?そうだね・・・森井さんのほかに誰かやってくれる人いないかな?」

真奈美の問いかけに、美由紀は考え込む・・・ と、そこへピットウォールの方から晶が歩いてきた。

「ねぇ、美由紀。あそこにあるのって・・・」

そう言って、晶はコントロールタワーの方を指差した。

「え〜と、あそこは・・・表彰台みたいだね。
あそこでレース後、上位3チームが表彰されるみたいだね。」

それを聞いた晶は、腕を組んで考え込む・・・

「どうしたの、遠藤さん?」
「美由紀!私やるわ!!」
「やるって・・・ドライバーを?」
「そうよ。それ以外何があるのよ。」
「ほんと!よかった〜、後一人どうしようかと思ってたところなの。」
「それじゃ、私は着替えてくるわね!」

そう言うと晶は、ピット裏へと向かった。

「ねぇ、杉原さん。みんなを呼んできてくれないかな?」
「あ、はい!」

そう美由紀に言われた真奈美は、小走りでピットの外へ向かった。

「さ〜て、これから他の人の仕事も決めなくっちゃね!」

背伸びをしながらそう言った美由紀は みんなが集まっているであろうピットの外へに向かった。






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